第6日 8月13日(木)  午前、列車でウイーンへ移動。午後、自由行動、夜は宴会。ウイーン泊。



(1) ヨーロッパ鉄道旅行


 3回の演奏会がすべて終わり、今日からが本当の気楽な夏休み。
ツアコンF氏に引率されて、1泊2日で初めてのウイーン小旅行に向かいます。
プラハ〜ウイーン間の移動手段は、飛行機もあるけどここはやっぱり鉄道で。

オーストリア連邦鉄道(OBB)が誇る国際特急列車「railjet(レイルジェット)」。ドイツ・オーストリア・ハンガリー・スイス、そしてチェコの各国を最高時速230km/hで結ぶ、花形列車です。

 特に、今日乗車するプラハ〜ウイーン〜グラーツ線のうちプラハ〜ウイーン間は、当初オーストリア国内路線だったものを区間延長し、2014年12月に新たにrailjetとして走り始めたばかり。車両もこれにあわせてチェコ鉄道(CD)が新造した編成が投入されていて、オーストリア編成とはインテリアやサービス内容にそれぞれ独自性があります。
 列車についての詳しいことは「railjet」で検索いただくとして、道中の写真をご覧ください。





■プラハ中央駅


プラハ中央駅は改築され、1階がコンコース、
2階がホームの近代的な駅舎になった

ホーム上がり口の発車案内板。8時42分発の
グラーツ行き。車内検札なので改札口はない
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「機関車トーマス」の世界を彷彿させる壮大なアーチ。
いかにもヨーロッパの鉄道というムード

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railjet73号が入線。写真は最後尾の客車だが、
先頭の機関車を制御できる運転台を持っており、
終着駅での折り返し時も機関車の付替えは不要

案内係になにやらたずねる親子連れ。
どこまで行くのかな

ホームは低く、列車はでかい。よいしょ、と乗り込む


■車内設備



エコノミークラスでもゆったり4人がけ。
ただし座席のリクライニングと方向転換はできない

シートは西洋人サイズなのでこの通りの余裕

シートの膝元のコンセントでデジカメのバッテリーを
充電中
プラグの形状はチェコ国内と同じ
 

連結部や客室内のモニターで、列車名や
停車駅などを案内。車両はSIEMENS製

こちらが客室内のモニター

プラハ〜ウイーン間は最高速度160km/hで走行。
ウイーン中央駅(Wien Hbf)到着は12時52分と表示

 
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食堂車。差し向かいでも見やすいように、メニュー
には同じ内容が上下反転して印刷されている。
支払いはチェココルナかユーロで。クレジットもOK!

 

空いていたのでコーラ1本でしばらく粘りました
クリックして拡大 落ち着いた色調の食堂車
 


プラハ〜ウイーンの往復乗車券(部分)。
メンバー全員分の座席指定券は、一括で
発券されていて、ツアコンのF氏が所持

 
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沿線の主要都市・ブルノを発車。
いかにも旧東ヨーロッパ、的なツラ構えの
車両がたむろする

沿線の風景は、まあひとことでいえばこんな感じ

(2) 灼熱のウイーンを行軍す

 4時間あまりのヨーロッパ鉄道旅行を堪能して、ウイーン中央駅に到着。
いったん駅からほど近いホテルにチェックインした後、市内ツアーに出発。これから午後いっぱいは、市街のおもだったポイントを見て回ります。本日も晴天、そして猛暑です。

中央駅から北へ向かい、まず訪れたのは「ベルデヴェーレ宮殿」。ここにはチェコが誇る画家・クリムトやシーレの作品が多数展示されていますが、「えっクリムトってチェコの人だったの」、という程度の教養しかない私は、その作品群にただ見とれるばかり。
 そしてとにかく庭園が広い広い。何様式というのか(いわないのか)知りませんが、整然と均整のとれたレイアウトとスケールの大きさには、「ああ、そうですか。」というしかありません。


ベルデヴェーレ宮殿


ウイーンは今日も晴れだった。
中央駅も再開発で新しくなった由


再開発進行中の駅前。
殺風景なること、灼熱の砂漠を行くが如し

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ようやく入り口の門にたどりつきましたが


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門を入ると大きなお庭

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ひたすら先に進む。この建物は何なのか

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何かはわからないが写真は撮っとく

門から10分歩いてやっと入館口
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虫歯菌の像です(違うって)

展示室は撮影NG なので
イメージカットでお送りしております

これからまた歩くんか・・・


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そうです、これからあの後ろに見えている塔(よりもっと先)の方まで歩くことになります
(宮殿の3階(ぐらい)の窓から撮影)

そうとは知らずに成り行きに身を任せる人々
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オホホ、いってらっしゃい



 庭園を出て、「アカデミー劇場」「コンツェルトハウス」といった名所の横をすり抜け、ウイーン・フィルの本拠地「楽友協会ホール」の前を素通りし、「国立歌劇場」の脇を通ってたどりついたのは、「カフェ・ザッハー」。あの有名なチョコレートケーキ「ザッハートルテ」を本家本元で味わいたい、というメンバーとここで一時散会し、他のメンバーは界隈のレストランで遅めの昼食兼早めの夕食。これまた本場のシュランメル音楽を髣髴させるアコーディオン弾きのお兄さんも登場して、雰囲気を盛り上げてくれます。
 代表的なビールをあれこれ試してひと通り出来上がった後は、ザッハートルテ組と合流して再び歩き始めます。
 
旧市街の中心部を北上し、ウイーンのシンボルともいわれる「シュテファン寺院」を経て東へ向うと現れるのが「市立公園」。ここにかの有名な「ヨハン・シュトラウス像」があります。
 余談ながら、公園内の公衆トイレを使った際、チップの50セント(1ユーロの半分)の小銭を持ち合わせておらず困っていると、管理人のおじさんが「しゃあないな、もうええわ。」(確かにドイツ語でそう言った、ような気がする)と大目に見てくれたことが、今となってはいい想い出です。(ユーロ圏に入国する時は、ちゃんと小銭を作っておきましょう。)

 日本を出発前に「ウイーンに行ったら何したい?」とツアコンF氏に訊かれて、「ヨーロッパの鉄道に乗って、シュトラウス像を見られたら、あとは何でもいい。」と答えた私。これで全部成就したので、あとは成り行きで、皆さんについていくだけです。公園を出て、ドナウ運河を一瞥してから旧市街の外周を走るトラムで移動して「国会議事堂」を眺め、「新王宮」の庭園を横断してから地下鉄でホテルへ戻りました。(駆け足の一日を駆け足で説明すると、まあざっとこんな感じです。詳しいことは、アバウトな写真でご覧ください。ああ疲れた。)



素通りされた名所たち

その1
「アカデミー劇場(の楽屋口)」


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その2
「楽友協会ホール(のチケット売り場)」

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その3
「国立歌劇場(の方向)」



■とにかくメシだ、メシ!!

うまいビールに

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ウイーン名物「シュニッツェル」、そして


本場のシュランメル音楽のムードに酔う!



■シュトラウスさんを訪ねて

シュテファン寺院(さっき庭園の写真で後ろに
見えてた塔)の前を歩いています(画面の右手→)

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市立公園。カップルだらけ

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とにかくトイレの位置を確認。どこだ・・・
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ついに念願の像とご対面!
「名曲アルバム」とかでおなじみのシーンですが


そんなに大きなものじゃありません



■ウイーン点描
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ドナウ運河のさざなみ

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たそがれの国会議事堂
(あえて電車を入れてみた)


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名所のひとつ「新王宮」は市民の憩いの場


■客室の比較

ウイーン。問題のダブルベッド



プラハ。小さくて四角いのは冷蔵庫、ただし
中はカビ臭くて使い物にならず


 ウイーンでのホテルの話。これはやはり書いておかなければなりません。

 話が前後しますが、列車でウイーンに到着後、駅から南に歩いて数分の「ホテル ツァイトガイスト ビエナ ハウプトバーンホフ   (Hotel Zeitgeist Vienna Hauptbahnhof)にチェックインした際のこと。ここはなんと堂々の一つ星クラス。
 フロントでもらったルームキーは428号室。もともと2人相部屋だとは聞いていたので、同室のバストロN氏と部屋に行ってみたら。あらまあなんと、堂々の「ダブルベッド」仕様ではあーりませんか。一瞬顔を見合わせる私たち。

 「んーまあ、しゃあないかー、端っこに離れて寝るかなあ」、とノンキに構える私。一方N氏は、まあ怒った怒った。もう何十年の付き合いだけれど、どんな修羅場でも大人の対応でスマートに切り抜けて見せるN氏が、こんなに血相を変えた場面は見たことない。フロントに猛抗議で、別室を確保させて移っていかれました。んー、別に僕はよかったんだけどなあ。(はい、ネタですから.)

 それにしても、さすがの一つ星。チェコのお宿と比べるのは酷です。
(でも写真で比べてみる
w)

ウイーン。洗面室左手奥のシャワースペース
との間に仕切りのドアはない

プラハ。シャワーブースのスライド式のドアは
ガタピシしていてきっちり閉まらず。
シャワーヘッドのホルダがグラグラするので
引っ張ったら壁面からネジごと取れた。
(また戻しておいた)
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kakko