■森小路かいわい〜土居間 途中からはしばらく寄り添った京街道と別れ、現在線との合流点まで市街地の中を突っ切っていく。 昔の線路跡のかなりの部分に人家が建ってしまい、車も入れないような路地に沿ってその痕跡をたどる、 ある意味では推理と探索の妙が味わえる区間。 |
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@ | やがて現れたのは「京街道」の道標。由緒ありそうに見えますが近年のもので、「大阪城京橋口から四・四キロメートル」とかかれております。 単位がメートル法、しかもカタカナ表記なので道標っぽくないのでありますが、ともあれもっと歩いたような気がする割にはあまり進んでおりません。写真撮ったりトイレを探したりボウリングしたりで、まあ時間のたつのが早いこと。。。 この一角は公園になっており、街道についての詳しい説明板が建てられていました。 |
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A | やがて街道沿いから分岐。振りかえるとご覧の通り、すっかりただの路地裏になってしまっています。 写真右手の住宅の建っている敷地が、往年の線路跡です。 京街道から離れた途端に道が細くなったということは、道路と軌道の併用区間が終わり、かつての田園地帯の中を走る専用軌道区間になったことを意味しているようです。 |
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B | 井戸端会議のおばちゃんたちからの好奇の視線に耐えながらなおも進むと、ついに民家の裏口に突き当たりました。写真左手の塀から向こうの敷地が昔の線路跡なのですが、これ以上は沿って進むことができません。 しかし地図を見ると、ここから先も線路跡は、ところどころ断続的に路地として残っているようです。回り道をして、次の残存区間へと移動します。 なお写真では、ここから先の路地が右斜めに曲がって進んでいるように見えますが、これも実は線路の方が「斜め」に進んで来て道路を横切っていたことの名残り。 |
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C | 古市小学校。この敷地の真中を線路跡は横切っています。写真では左から右方向へとなります。さすがに校庭の中を歩くわけにはいきません。。。 |
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D | 小学校を左に見ながら回り込んで、再び線路跡に復帰。電車が走っていたのは写真左手の民家の敷地らしいです。 車も通れない細い道を進むと、見えてきたのは「千林商店街」です。 |
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E | 千林商店街のアーケード街に貫入してきた旧線跡。中央の商店(時計屋さん)の建つあたりが線路跡で、その左が歩いてきた道ですが、ここから先は再び商店やショッピングセンターが建て込み、線路跡に忠実に沿って歩くことができません。 この商店街沿いは古くから集落がひらけたところで、現・千林駅前から伸びるメインの繁華街なのにくねくねと入り組んだ道筋が歴史を感じさせます。旧・森小路駅もこのあたりに設けられていました。 |
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F | 旧・森小路駅跡地はショッピングセンターになっています。 線路は写真の右から左へと横切っていました。 一番にぎやかな場所にちゃんと駅があったんだなあと感心し、往時の轍の音を偲びつつ、ここでもトイレ休憩。。 |
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G | 引き続き、地図を頼りに線路跡の断片をつなぎ合わせるように歩いて行きます。 繁華街を抜けると再び住宅密集地に。 さてこのマンション、南北方向(写真では左右方向)に伸びる道路に面しているのに、なぜか道路に正対しないで斜めに建ってます。玄関前の駐車スペースも、三角形になっていて使い勝手悪そう・・・。 これこそ、住宅地の中を斜めに横切る線路跡なのです。 |
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H | 土居駅前の合流地点を目前に、やはりこの雑居ビルも、道路に対して斜めに建っています。やはり線路跡地に建設されたものです。 このように、東西南北の碁盤の目状態に密集した市街地の中を、線路跡が斜めに貫いているので、図書館でこのあたりの航空写真を閲覧すれば、線路跡上に建てられた建築物だけが、斜めに斜めにと見事な連なりを見せていて、かつてそこに鉄路が存在した痕跡を、いまだに鮮やかに残しているのです。 これまでに「この敷地がかつての線路跡」と判断した建物も、みな航空写真上で「斜めに」並んで写っているのです。 |
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I | 写真Hの雑居ビルから先は、再び線路跡が道路として復活し、ようやく、土居駅手前での合流地点にたどり着きました。淀屋橋発の普通電車がカーブを描きながらホームへ進入して行きます。 私の徒歩の旅も、ここでゴールです。すぐ近くに滝井駅があるので、Jの写真を撮るために、土居駅まで一駅だけ電車に乗りました。 |
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J | 土居駅のホーム南端から、合流してくる旧線(写真Iの撮影場所あたり)を見たところ。午後0時半に、第1章の片町を出発して、この道をはるばる歩いてきました・・・。時刻はすでに午後5時に近づいています。 写真の左手に見えているのは、さっき乗車した、ひとつ大阪方寄りの滝井駅。ただいま急行が通過中、ってもう目の前じゃん! 何しろ駅間が300mそこそこしかありませんから。。。 |
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K | 逆に、滝井駅の北端から土居駅を見てみたところ。やっぱり近いです。バス停でももっと間隔があるぞ。。。 | |||
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L | 蛇足ながら、土居駅のホーム北端から、ひとつ京都寄りの守口市駅をみたところ。これもやっぱり近いです。 光線はすっかり夕暮れ。道中左ふくらはぎを痛めてしまい、その鈍痛に日ごろの運動不足を実感しつつ、前人未踏(?!)の京阪電車旧線ルートの探索を終えたのでした。 《おわり》 |
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(C)Takashi Kishi 2004 |
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第3章「野江の巻」 | この項の表紙へ |